麻布台ヒルズ、都市の新たな象徴として定着へ

東京・港区で進められてきた大規模再開発「麻布台ヒルズ」が街として本格的に稼働している。2023年11月に開業した同地区は、約8.1ヘクタールの敷地に超高層ビル、住宅、商業施設、文化空間を一体化させた複合都市として注目を集めている。

中心となる森JPタワーは高さ約330メートルで、日本一の超高層ビルとしてランドマークの役割を果たしている。加えて、高さ260メートル級の住宅棟や国際学校、医療機関、ホテルが集まり、生活・ビジネス・文化が共存する都市型コミュニティを形成している。設計には海外の著名建築家やデザイン事務所が参加し、低層部分は豊かな緑を取り入れた独自の景観を生み出した。

「緑とウェルネス」をテーマに掲げる同地区では、中央広場や芝生エリアが市民に開放され、文化イベントやアート展示も活発に行われている。2025年夏にはスタジオジブリと協力した特別展が開催され、多くの来場者を集めた。8月には住宅棟Bも竣工予定で、街としての完成度はさらに高まる見込みだ。

一方で、従来の下町的なコミュニティが姿を消し、高級志向の街へと変貌している点については議論もある。防災機能や再生可能エネルギーの導入など先進的な都市モデルとして評価される一方、「誰のための再開発か」という問いは残されている。

麻布台ヒルズは、国際都市・東京の未来像を体現する新しい都市空間として、国内外から注目を集めている。

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