南米ベネズエラ政府は1月6日、昨年7月の大統領選でマドゥロ大統領の再選を認めず、野党候補のマリアーノ・ゴンサレス氏の当選を主張するパラグアイと国交を断絶したと発表した。これを受け、パラグアイ政府はベネズエラの外交官に対し、48時間以内の国外退去を命じた。
事態がエスカレートした背景には、マドゥロ大統領の3期目就任式が10日に迫る中で、パラグアイのサンティアゴ・ペニャ大統領が5日にベネズエラの野党指導者と会談し、ゴンサレス氏を昨年の大統領選挙の「正当な勝者」と呼んだことがある。
ペニャ大統領は会談後、自身のSNS(旧ツイッター)で「ゴンサレス氏の勝利を認めるだけでなく、ベネズエラの民主主義回復に向けて国際社会と連携していく決意を新たにした」と投稿。これに対し、ベネズエラ政府は「この発言は許容できない」と声明を発表し、国交断絶を決定した。
パラグアイとベネズエラの対立は、ベネズエラ国内の政治状況と国際社会での孤立を象徴する新たな局面を迎えており、今後の両国間および南米地域での外交関係に影響を与える可能性がある。
