資生堂、4期ぶりの最終赤字…中国市場の減速と価格競争が直撃

資生堂が10日発表した2024年12月期の連結決算(国際会計基準)は、最終利益が108億円の赤字(前期は217億円の黒字)となり、4期ぶりの最終赤字に転落した。中国市場での消費減速や価格競争の激化が影響し、黒字予想から一転して赤字決算となった。

売上高は前期比1.8%増の9905億円だったが、本業のもうけを示す営業利益は73.1%減の75億円にとどまった。中国市場は資生堂にとって成長市場と位置づけられてきたが、現地メーカーの台頭による競争激化が収益を圧迫した。

また、2021年に米投資ファンドへ売却した「ベアミネラル」などのブランドについて、一部対価の回収が困難になる可能性が浮上。これに伴い、128億円の引当金を計上した。

業績回復に向けた戦略について、藤原憲太郎社長は決算記者会見で「必要な厳しい決断を行い、成長が収益につながる構造構築を完遂する」と述べるにとどめた。

2025年12月期の連結業績予想については、売上高が0.4%増の9950億円、営業利益が78.2%増の135億円と見込み、最終利益も60億円の黒字に回復するとしている。

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