政治ジャーナリストの田崎史郎氏が2日、日本テレビ系『情報ライブ ミヤネ屋』にリモート出演し、令和の「コメ騒動」で問題となった備蓄米30万トン分が市場に出回らなかった背景について、全農(JA)の戦略的な市場調整があるとの見解を示した。
田崎氏は、江藤拓前農相が指摘した備蓄米30万トン分について、「実は95%を全農(JA)が買い占めている。だから市場には出てこない」と指摘。さらに、全農が卸業者に販売していないことを理由として挙げ、「市場の渇望感を意図的に作り出し、高値で販売する戦略ではないか」と推察した。
一般的に米は、生産者から集荷業者、卸売業者、小売業者へと流通するが、田崎氏によると現在、JAが集荷した備蓄米のうち約20%程度しか市場に放出されていないという。
一方で、田崎氏は「8月末以降、新米が市場に出回る。売れ残った備蓄米は古古米として価値が下がるため、最終的には販売せざるを得なくなるだろう」との見通しも語った。
JAによる意図的な市場調整が背景にあるとの指摘は、消費者や業界関係者の注目を集めそうだ。
