韓国の国家情報院(NIS)は、来年3月の米韓合同軍事演習が終了した後、米国と北朝鮮の首脳会談が開催される可能性が高いと判断していると、聯合ニュースが報じた。これは2019年のハノイ会談以来、約6年ぶりとなる米朝首脳の直接対話となる見通しだ。
同報道によると、国会監査後に出席した議員は「金正恩朝鮮労働党総書記が米国との対話に意欲を示しており、条件が整えば接触に応じる可能性があるとNISは見ている」と述べた。北朝鮮はこれまで、米国が「非核化要求を撤回すること」を対話の前提条件として掲げてきた。
一方、先週訪韓したトランプ米大統領が会談に前向きな姿勢を示した際、北朝鮮側は公に反応を示さなかった。米ホワイトハウス当局者はロイター通信の取材に対し、「米国の対北政策に変更はない」と強調しつつ、「トランプ大統領は前提条件なしで金総書記と会談する用意がある」と述べた。ただし、現時点で具体的な日程は決まっていないという。
韓国情報当局は、来年春以降に緊張緩和を目的とした接触が水面下で進む可能性も排除しておらず、米朝関係の再始動に向けた外交的動きが注目される。
