劇団タルオルムは、9月に上演する第22回本公演「家族戒議」の稽古場インタビューを公開し、出演俳優の森崎正弘が作品への思いや稽古の様子を語った。
森崎は出演オファーを受けた当時について、「以前から作品を観て非常に面白いと感じていた。自分もこの作品に関われるのかと想像していたので、出演依頼を受けた時は本当にうれしかった」と振り返った。一方で、「自分でいいのかという気持ちもあったが、演出の面白さに強く惹かれた」と話した。
稽古については、演出の細やかさが印象的だという。「視線の向きや感情の微妙な違いまで丁寧に演出が入る。単純に感情を大きく表現するのではなく、絶妙なニュアンスを追求する現場は珍しく、とても刺激を受けている」と語った。
さらに、「感情を0か100で表現することよりも、70%や85%といった繊細な表現を目指す演出が特徴的で、その違いを的確に言葉で伝えてくれる演出家に出会ったのは初めての経験」と述べ、創作への手応えを示した。
作品の見どころについて森崎は、「日本人でもあまり知られていない歴史的事実が描かれている。過去に起きた出来事を知り、それを未来に生かしてほしい」と話し、観客へメッセージを送った。
演出・脚本を担当する金民樹は、森崎の繊細な表情表現に魅力を感じ出演を依頼したと説明。「稽古では豊かな表現力と鋭い質問に刺激を受けながら創作を続けている。この作品が一人でも多くの人の心に届くことを願っている」とコメントした。
「家族戒議」は、1923年の関東大震災直後の千葉で起きた実話を題材にした作品。在日コリアンと日本人の俳優たちが稽古を行う劇中劇の構成を通じ、戒厳令下で究極の選択を迫られた日本人家族の一週間を描く。忘れられた歴史の記憶と「沈黙の選択」を問いかける舞台となっている。
公演は9月4日から6日まで、大阪市のインディペンデントシアター2ndで上演される。一般チケットは4,000円で、オンライン配信は9月15日から2週間視聴できる予定となっている。
