韓国を代表する大手芸能事務所HYBE、SMエンタテインメント、JYPエンタテインメント、YGエンタテインメントが結集する大型Kカルチャーイベント「2027 FANOMENON(パノメノン)」が、2027年12月2日から12日までの11日間、ソウルと京畿道高陽市で開催される。韓国政府も観光、出入国、安全対策などを支援し、世界的なKカルチャーフェスティバルへの育成を目指す。

韓国文化体育観光部と大統領直属の大衆文化交流委員会は7月27日、ソウルの国立現代美術館で記者会見を開き、「2027 FANOMENON」の具体的な推進計画を発表した。

FANOMENONは「Fan」と「Phenomenon」を組み合わせた名称で、「ファンが生み出す現象」という意味を込めた。K-POPアーティストだけではなく、その世界的拡大を支えてきたファンダムそのものを文化産業の重要な主体として位置付けるのが特徴だ。

大衆文化交流委員会は崔輝英(チェ・フィヨン)文化体育観光部長官と、JYPエンタテインメントのパク・ジニョン代表プロデューサーが共同委員長を務めている。

今回のプロジェクトではHYBE、SM、JYP、YGの4社がイベント運営を担う合弁会社の設立を進めている。7月末時点では公正取引委員会による企業結合審査が進められており、政府が合弁会社そのものを設立するのではなく、民間4社が事業主体となり、政府が観光振興、安全、出入国、中小企業参加などの面から支援する官民協力型の構造となる。

FANOMENON最大の特徴の一つが「ファンダムを表彰する授賞式」だ。

従来の音楽賞が歌手やアルバム、楽曲を中心に表彰してきたのに対し、FANOMENONでは年間を通じて大きな情熱と影響力を示したファンダムを選定する。トップ10に選ばれたファンダムが受賞者となり、アーティストがファンを代表してステージで賞を受け取る方式が検討されている。

メイン会場の一つとなるのが、ソウル市道峰区昌洞に建設中の「ソウルアリーナ」だ。2027年5月の完成を目標としており、FANOMENON期間中には大型コンサートとファンダム授賞式、展示・参加型イベントなどを組み合わせたプログラムが予定されている。

もう一つの主要会場となる京畿道高陽市のKINTEX第2展示場では、K-POPだけでなくワールドミュージック、ジャズ、EDM、ロック、R&B、ヒップホップ、国楽などを含む音楽フェスティバルを開催する計画だ。

同時にゲーム、ウェブトゥーン、映画、ドラマ、アニメーション、食品、ファッション、ビューティーなど韓国文化産業を横断する展示・体験イベントも展開する。K-POP公演を目的に韓国を訪れた海外ファンを、韓国のライフスタイルやコンテンツ産業全般へ結び付ける構想となっている。

規模も大きい。

韓国文化観光研究院は、11日間のイベントを通じて総来場者約52万人、このうち外国人観光客約20万人を誘致し、約1兆ウォン規模の経済波及効果を生み出す可能性があると推計している。1兆ウォンは確定した経済効果ではなく、現段階で示された予測値だ。

FANOMENONは韓国内だけのイベントにとどめない。

大衆文化交流委員会は2027年12月の韓国開催に続き、2028年5月には米ロサンゼルスを皮切りに海外でFANOMENONフェスティバルを開催する構想を明らかにしている。さらに中長期的には世界の主要都市に約2万席規模の公演施設を中心とするKカルチャー拠点を設け、韓国企業の店舗や文化体験施設、政府関連機能などを集積させる構想も示した。

世界の大型音楽フェスティバル市場では米国のコーチェラなどが強力なブランド力を持つ。一方、韓国はBTSやBLACKPINKをはじめとするK-POPの世界的成功によって巨大なグローバルファンダムを形成してきたものの、そのファンを韓国国内へ継続的に呼び込む世界規模の総合フェスティバルブランドはまだ発展途上にある。

FANOMENONが狙うのは、この空白を埋めることだ。

アーティストを中心とする従来型イベントから一歩進み、ファンダム、音楽、観光、ファッション、ビューティー、ゲーム、食品、映像産業までを一つの巨大なKカルチャー経済圏として結び付けようとしている。

ただし、出演アーティストや具体的なプログラム、海外展開の詳細などは今後確定していく段階にある。4大芸能事務所の合弁事業が競争関係を超えて長期的なフェスティバルブランドへ成長できるか、中小芸能事務所や新人アーティストにも十分な参加機会を提供できるかも重要な課題となる。

「韓国版コーチェラ」を超えて世界のKカルチャーファンが毎年韓国を訪れる理由を作れるのか。2027年12月に始まるFANOMENONは、K-POPの次の成長モデルを試す大型プロジェクトとなりそうだ。

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