大阪市生野区を拠点に朝鮮・韓国、在日コリアンに関する歴史や文化、人権問題を伝えているNPO法人「猪飼野セッパラム文庫」が、9月から10月にかけて研究会や文化イベントを相次いで開催する。
同文庫が発信している「朝鮮/韓国/在日・これからの催し」によると、9月19日には「コリアン・マイノリティ研究会(コリマイ研)」第262回月例研究会が開かれる。
テーマは「名古屋三菱・朝鮮女子勤労挺身隊訴訟を支援する会の歩み―演劇『ほうせん花』の成功と光州『市民の会』との絆」。愛知教育大学元教授で「支援する会」会員の納谷昌宏氏が講師を務める。研究会では演劇映像の一部も上映する予定だ。
開催時間は午後2時から4時まで。参加費は一般1000円、会員800円で、学生・大学院生と25歳以下は無料となっている。
翌20日には「第3回チョゴリの折り紙教室」を開催する。折り紙を使ってチマ・チョゴリやパジ・チョゴリを作る体験型イベントで、塗り絵やチョゴリの試着コーナーも設ける。
講師は在日コリアン2世の植田末子氏。午後3時から4時30分まで、新今里公園と猪飼野セッパラム文庫を会場に行われ、参加費は無料となっている。
9月26日には「小さな図書館コンサート vol.6」を開催する。まちゅこけ、林岳夫氏が出演し、そわかワークスも出店する。午後4時開演で、投げ銭とワンドリンク制。事前予約が必要となる。
10月31日にはコリマイ研第263回月例研究会を予定している。テーマは「フェミサイド(女性殺害)と日本の課題―『慰安婦』、沖縄米兵犯罪、ヘイト・スピーチ」。朝鮮大学校法律学科講師で東京造形大学名誉教授の前田朗氏が講師を務める。
猪飼野セッパラム文庫は大阪市生野区新今里にあり、「猪飼野から世界へ、世界から猪飼野へ」を掲げ、在日コリアンに関する歴史資料や人権資料の保存、研究、文化交流などを続けている。
一方、関西地域では在日外国人との共生をめぐる動きにも関心が集まっている。NHK大阪放送局の番組「かんさい熱視線」では9月11日、「外国人との“共生”の模索 京都・男山団地」を放送し、外国人住民が増える地域社会での共生のあり方を取り上げた。
また13日には大阪市生野区桃谷の「大坂町や このむら」で、チョ・ヘリョンによるヘグム独奏会「同行」が開催された。ヘグムのチョ・ヘリョンを中心に、カヤグムのソ・ウニョン、チャンゴのソ・スボクらが出演し、韓国伝統音楽の響きを伝えた。
大阪・生野を中心とするこうした活動は、在日コリアンの歴史を記録するだけでなく、音楽や衣装、研究会などを通じ、地域住民が朝鮮半島文化や在日の歴史に触れる場となっている。
