尹錫悦大統領の弾劾審判、韓国の2025年を揺るがす試練へ

2025年、韓国は非常戒厳の宣言に端を発する尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の弾劾審判の幕開けとともにスタートした。憲法裁判所では1月から本格的な弁論が開始され、夏までに尹大統領の罷免か弾劾訴追の棄却かという重大な結論が下される見通しだ。

弾劾訴追の背景と争点

昨年12月14日、野党主導で国会本会議にて可決された弾劾訴追案は、非常戒厳の宣言および関連する措置における重大な憲法・法律違反を理由にしている。特に戒厳宣言が適切な国家非常事態の要件を満たしていない点や、布告令第1号で国会の活動を制限し、武装兵士を国会や中央選挙管理委員会に投入した点が問題視されている。

尹大統領側は、戒厳措置を「野党の暴走に対抗する警告措置」と位置づけ、大統領の統治行為として司法審査の対象外であると主張。これに対し、野党および市民団体は大統領の行動が憲法秩序を揺るがすものだとして反発している。

憲法裁判所の審理と焦点

憲法裁は、両者の主張と証拠を基に事実関係を確定し、大統領の憲法・法律違反行為が重大であるかを判断する。戒厳宣言の正当性や戒厳下での行為が憲法に違反しているかが審理の中心となる。

さらに、盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領や朴槿恵(パク・クネ)元大統領の弾劾審判で確立された「重大性」の基準を満たすかどうかが検討される。弾劾決定においては、国益への影響や法益権衡の原則に基づく慎重な判断が求められる。

迅速な結論への期待

憲法裁判所法では180日以内の結果宣告が求められており、6月12日が期限となる。ただし、国政の空白を避けるため、より短期間での結論が期待される。法曹界では、憲法裁判所長権限代行である文炯培(ムン・ヒョンベ)氏と裁判官李美善(イ・ミソン)氏が退任する4月中旬までに審判が終了する可能性が高いと見られている。

過去の弾劾審判からの教訓

朴槿恵元大統領の弾劾審判では正式弁論が17回、証人尋問が25人に及んだ。今回も同様に多数の証人が出席し、軍人や警察官が証言台に立つ見通しだ。週2~3回の弁論が長時間にわたり実施される可能性が高く、憲法裁は迅速かつ公正な審理を目指すとしている。

2025年、韓国は憲法秩序と国政の安定をかけた重大な岐路に立たされている。尹大統領の弾劾審判がどのような結末を迎えるのか、国内外の注目が集まっている。

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