外国人労働者の生活を直撃する給与未払い問題が静岡県内で発覚した。ベトナムや南米出身の外国人を雇用していた人材派遣会社「エルピースタッフ」(本社:東京都)が破産手続きに入り、元社員への11月分の給与が支払われていない疑いがある。未払い額は少なくとも数千万円規模に上るとみられている。
未払い問題が広がる影響
同社は2024年12月末に、資金繰りの悪化と債務超過を理由に雇用契約を解除し、11月分の給与が未払いになることを社員に通知した。現在、ベトナム人を中心とした元社員83人が給与未払いを訴え、磐田労働基準監督署や駐日ベトナム大使館に対応を相談している。また、同社は倒産時に国が賃金の一部を補償する「未払い賃金立て替え払い制度」を利用するよう社員に促しているが、実際の補償が行われる時期は未定だ。
社会に広がる衝撃と不安
同社が突然の破産を発表したことで、外国人社会には動揺が広がった。年末年始という時期も相まって、生活や将来への不安が増大している。特に、母国の家族への仕送りや旧正月(テト)を控えるベトナム人社員からは悲痛な声が上がっている。
「信じられない。もっと早く知らせてくれれば準備ができたのに」といった不満が相次ぎ、一部の元社員は同社が提案する移籍先への転職を拒否する考えを示している。また、失業保険の申請に必要な離職票が未発行のままのケースも多く、再就職活動に支障をきたしている。
外国人労働者の支援が急務
給与未払いの問題は、外国人労働者にとって深刻な経済的打撃となっている。駐日ベトナム大使館では、リスト化された情報を基に再就職や生活支援を進める方針を示しているが、具体的な支援が実現するまでには時間がかかるとみられる。
今後、派遣会社が事業を愛知県の別会社に譲渡する予定であるが、未払い給与や社員の移籍問題がどのように解決されるのか注視されている。
