高速道路の休日割引、2025年度から3連休すべて適用除外へ

NEXCO東日本・中日本・西日本、本四高速、宮城県道路公社は2025年3月14日、高速道路の「休日割引」について適用除外日を拡大し、2025年度からは3連休すべてを割引対象外とする方針を発表した。

休日割引は、土休日に地方部の通行料金を終日3割引にする制度だが、交通の分散を目的に、すでにゴールデンウイーク、お盆、年末年始、さらに2024年度からはシルバーウイークも適用除外とされてきた。今回、新たに3連休すべてが適用外となる。

背景には、2023年10月に閣僚会議で決定された「オーバーツーリズムの未然防止・抑制に向けた対策パッケージ」がある。観光需要の分散と平準化を目的に、休日と平日の交通量のバランスを見直す方針が示されており、その一環としてETC周遊パスの平日利用に対する割引率の拡充も進められている。

ETC周遊パスについては、平日のみ利用した場合、販売価格の15%分のETCマイレージポイントを追加付与するキャンペーンが実施されている。

実際に、大型連休で休日割引を適用除外とした際、渋滞の減少が見られたという。一方で、他の3連休でも連休後の土日と比較して交通集中が発生しており、高速道路会社と国土交通省が協議のうえ、新たに3連休すべてを適用除外とする決定を下した。各社は「さらなる観光需要の平準化を目指す」としている。

なお、休日割引の適用除外はもともと2020年春、新型コロナウイルス感染拡大防止の目的で始まった。感染状況が落ち着いた後は、交通混雑期のみ適用除外とされていたが、近年は「割引が混雑を助長している」との指摘が強まっていた。今後、さらなる割引施策の見直しも進む可能性がある。

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