日本で最も長い歴史を持つ社会人男声合唱団「男声合唱団東京リーダーターフェル1925」が、創立100周年を記念する特別演奏会を12月19日、すみだトリフォニーホール大ホールで開催する。1925年の創立以来、一度も活動を途絶えさせることなくドイツ男声合唱の伝統を受け継いできた同団は、今年、韓国最古の男声合唱団「韓國男聲合唱團1958」との交流40周年も迎え、節目の年にふさわしい舞台を準備している。
東京リーダーターフェル1925は、ドイツ合唱への強い憧れを抱いた音楽家によって大正14年に創立された。長年にわたりドイツ合唱界との深い交流を続け、日本で唯一ドイツ合唱連盟の海外会員として活動してきた。現在の会長は根本隆雄で、団員は65名。
1995年にOBとシニア有志によって設立された「男声合唱団リーダーターフェルジルヴァーナー1995」は、約40名の団員で構成され、平均年齢は79歳。忘れられつつある名曲を再び舞台に載せることを目的に、ジョイントコンサートや施設慰問など幅広い活動を続けている。
今回の演奏会には、1958年に韓国で初めて誕生した男声合唱団「韓國男聲合唱團1958」も参加する。同団は100名規模の大合唱団で、定期演奏会、地方巡回公演、オーケストラとの共演など、韓国合唱界の礎を築いた存在とされ、韓国の大百科事典にも掲載されている。今回は30名余りの団員が来日し、合同ステージで韓国民謡などを披露する。
主催者である東京リーダーターフェル1925は「100年の歩み、そして韓国との40年の交流を振り返り、次の100年へ向けた第一歩としたい」として、これまで合唱を共にしてきたOB団体ジルヴァーナー1995、そして韓國男聲合唱團1958と共に節目の舞台を構成した。両国の合唱団は1985年に交流を開始し、翌1986年に第1回合同演奏会を開催。2023年の第13回まで続き、次回第14回は2026年7月にソウルで開かれる予定だ。
演奏会は17時45分開場、18時30分開演。入場料はS席3000円、A席2000円。プログラムは以下の通り。
第1ステージ
指揮:樋本英一 ピアノ:高取達也
委嘱作品小品集(夜明けのうた、竹田の子守歌、牛深ハイヤ節、江戸木遣り唄、ハナミズキ[A Hundred Years])
第2ステージ
指揮:佐藤洋人 ギター:宮下祥子 弦楽五重奏:尾原記念五重奏団
シューベルト「男声合唱曲集」
第3ステージ
指揮:樋本英一 ピアノ:高取達也
創立100周年記念委嘱作品「宇宙の塵となって・・・」
第4ステージ
男声合唱団リーダーターフェルジルヴァーナー1995
指揮:岩佐義彦・金弘植 ピアノ:大下さや香
或る夜のこころ、智恵子抄巻末のうた六首
韓國男聲合唱團1958 合同ステージ
指揮:金弘植 ピアノ:大下さや香
ポリバ(麦畑)、クリウンクンガンサン(懐かしい金剛山)
後援は東京都、日本男声合唱協会、東京都合唱連盟が予定されている。
