WTIが11%爆騰、4年ぶり「価格逆転」 中東緊迫で米国産に需要集中

2日の国際原油先物相場は、前日のトランプ米大統領による対イラン軍事攻勢の強化宣言を受け、全面高の展開となった。特に米国指標のウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)が爆発的に上昇し、欧州指標の北海ブレント原油の価格を追い抜く「逆転現象」が約4年ぶりに発生した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)で、WTIの5月物は前日比11.42ドル(11.41%)安の1バレル=111.54ドルで取引を終えた。一方、ロンドン市場の北海ブレント原油6月物は同7.99ドル(7.91%)高の109.03ドルとなった。

WTIが終値ベースでブレントを上回る「ゴールデンクロス」は、ウクライナ侵攻の影響でロシア産原油の供給不安が高まった2022年5月以来のことだ。トランプ氏が「今後2〜3週間で大規模攻撃を敢行する」と表明したことで、中東からの供給途絶リスクが決定定的となり、最も現実的な代替供給源として米国産原油に買いが殺到した格好だ。

■ トランプ氏、エネルギー覇権を誇示

トランプ氏は、中東原油に依存する欧州やアジア諸国に対し、「必要であれば米国から原油を買えばよい」と強調。有事を利用して米国産エネルギーの輸出拡大を図る姿勢を鮮明にしている。

これに対し、スイス金融大手UBSのアナリスト、ヘンリー・パトリコ氏は2日のリポートで、「ホルムズ海峡を通じた輸送網の麻痺が長期化すれば、原油価格は1バレル=150ドルまで高騰する可能性がある」と強い警鐘を鳴らした。

米国および欧州市場は翌3日、イースター(復活祭)休暇に伴う「聖金曜日(グッドフライデー)」のため休場となる。連休中の情勢悪化を警戒した手仕舞い売りも見られたが、それ以上に中東の地政学リスクを嫌気した「持たざるリスク」への懸念が勝り、週間の騰落率ではWTIが約12%の大幅上昇を記録して今週の取引を終えた。

NEWSReporter

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