2024年9月28日、東京駒沢オリンピック公園で「日韓交流おまつり2024 in Tokyo」が盛大に開幕された。
今年16回目を迎える日韓交流おまつりは、両国の市民間の絆を深め、文化交流を通じた相互理解を促進することを目的としている。多様な文化プログラムを通じて、日韓両国の文化に触れる場となっている。
開会式は、和太鼓チーム「和太鼓HAMA+華麗」の力強い演奏で幕を開け、その後、両国を代表する多くの要人が祝辞を述べた。
日韓の友情と市民交流を称賛
まず、一般社団法人日韓経済協会顧問の是永和夫氏が登壇。佐々木幹夫実行委員長に代わり開会挨拶を行い、ソウルでの「日韓交流おまつり」の成功に言及しながら、今回の行事も市民交流を深める重要な場であると述べた。また、昨年の駒沢オリンピック公園での初開催に5万6千人が集まったことを振り返り、今年もさらなる盛り上がりを期待していると話した。

続いて、在日大韓民国民団中央本部常任顧問の呉公太氏は、日韓両国の友好関係が在日韓国人にとっていかに重要であるかを強調。「豊かな共生社会」を目指すために活動していることを述べた。また、韓国での松田聖子の「青い珊瑚礁」の人気や、若い世代の日本文化への関心が高まっていることに触れ、文化交流が両国の関係をさらに深めていると語った。

韓国経営者総協会会長であり、今回の実行委員長でもあるソン・ギョンシク氏は、日韓交流おまつりが2005年に始まって以来、両国の文化交流に大きく貢献してきたことを評価し、今後もこのようなイベントを通じて日韓の友情がさらに深まることを期待していると述べた。

日韓関係の進展と未来への展望
朴喆煕駐韓大韓民国特命全権大使は、2013年に参加した思い出を振り返り、大使として再びこのイベントに参加できる喜びを語った。また、日韓関係は政権発足後に急速に改善され、両国間の往来が1,100万人を超える見込みであることを述べ、K-POPやウェブトゥーンなど韓国文化が日本で人気を集めている現状を評価。来年の日韓国交正常化60周年に向けて、さらに文化的共感を高めることを期待した。

高村正大外務大臣政務官も、昨年から日韓両国間の対話と協力が多岐にわたり進展していることに触れ、文化交流が日韓関係の発展において重要な役割を果たしていると強調。彼は先週のソウルでの日韓交流おまつりにに6万人が参加したことを例に挙げ、民間レベルでの交流の大切さを改めて認識させられたと語った。

文化交流が新たな時代を築く
韓国文化体育観光部第1次官のヨン・ホソン氏は、このイベントが日韓文化交流の象徴であると述べ、ガールズグループがオリコンチャート1位を獲得するなど、音楽を通じた文化交流が活発であることを強調。来年の日韓国交正常化60周年に向けては、さらなる文化イベントを計画していると明かした。

さらに、戸倉俊一文化庁長官は、本イベントが日韓文化交流を象徴する重要な場であると強調。作曲家としての経験から、K-POPの世界的な人気に驚きを示し、J-POPがアジアで大流行した20年前を振り返りながら、音楽交流が若者に新たな機会を提供し、相互理解を促進していると述べた。また、日本のアニメや漫画、ゲームといったコンテンツ産業が日韓の文化協力を強化する資産であるとし、今後の交流発展に期待を寄せた。

政治・経済にとどまらない交流の広がり
日韓議員連盟幹事長の武田良太氏は、日韓関係が政治、経済、安全保障などの分野で活発に協力していることを指摘し、特に両国間の人的交流が急増していることに言及。来年の日韓国交正常化60周年が、両国関係のさらなる発展の契機になることを期待していると述べた。

日韓議員連盟副会長のキム・ソクギ氏は、両国首脳が頻繁に会談し、シャトル外交が再開されたことを評価。来年の60周年を前に、成果をさらに発展させ、対話を通じて残された課題を解決することが重要だと述べた。

続いて、日韓議員連盟副幹事長のイ・ジェジョン氏は、このイベントを通じて咲いた友情の花が、両国の未来の発展に寄与することを願い、若い世代が文化を通じて絆を深めていくことを期待していると述べた。

日韓両国の友好をさらに深める
日韓親善協会中央会会長の河村建夫氏は、日韓関係が多くの挑戦を経験してきたことを認めつつも、文化交流を通じた関係改善の重要性を強調。特に来年の日韓国交正常化60周年に向けて、日韓親善協会として両国のさらなる友好を促進するために尽力することを約束した。

今回の日韓交流おまつりでは、K-POPのパフォーマンス、韓国料理の屋台、伝統衣装の試着体験など、多様な韓国文化が紹介され、多くの日本人参加者がその魅力を体感した。
筆者もこのような文化交流イベントを通じて、日韓の相互理解と友情がさらに深まることが強く祈願する。
ソン ウォンソ (Ph.D.)
民主平和統一諮問会議グローバル戦略特別委員会委員
秀明大学専任講師
