2024年度教員採用倍率、過去最低を記録:教員不足が深刻化

2024年度の公立小中高校の教員採用倍率が過去最低を記録しました。文部科学省が12月26日に発表した調査結果によると、小学校2.2倍、中学校4.0倍、高校4.3倍となり、いずれも前年度を下回る結果となっています。

小学校の採用倍率2.2倍、1983年度以降最多の採用者数も受験者減少

小学校の採用者数は1万6793人で、前年とほぼ同水準でしたが、受験者数は前年より2642人減少し、3万6259人となりました。これにより、採用倍率は前年度の2.3倍から2.2倍に低下しました。文科省は、臨時的任用教員や非常勤講師として働いていた既卒者が正規採用されることで、受験者数が減少していると分析しています。

中学校・高校も採用倍率低下

中学校の採用倍率は4.0倍で、前年度の4.3倍から減少しました。また、高校の採用倍率も4.9倍から4.3倍へと低下しています。いずれも2000年度以降の低下傾向が続いており、深刻な教員不足が影を落としています。

文科省「大量退職と受験者減少が要因」

文科省は「団塊世代の大量退職に伴う採用者数の増加や、既卒受験者数の減少が採用倍率低下の主な要因」とコメント。加えて、非常勤講師や副校長が担任を兼務するケースが増えるなど、現場の負担増も指摘されています。

教員不足が教育現場に与える影響は深刻で、質の高い教育の維持が課題となっています。文科省は引き続き、教職の魅力向上と現場環境の改善に取り組む必要があります。

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