韓国の独立活動家である尹奉吉(ユン・ボンギル)をたたえる追悼記念館が、4月に金沢市で開設される予定だとこの計画に対し、日本国内では反発の声が上がっている。
日本国内での反発と右翼団体の抗議行動
尹奉吉は1932年、日本統治下の上海で手榴弾を投げ、日本軍の高官を死傷させた人物だ。その後、金沢市で死刑が執行された。この記念館の開設をめぐり、日本国内では「テロ行為を称賛するものではないか」との批判が相次いでいる。
右翼団体による抗議活動も行われ、今月2日には民団石川県地方本部の建物に軽自動車が突っ込む事件が発生した。幸い、建物内に人はおらず、負傷者は出なかったが、開設計画への反発が激化していることを示す象徴的な出来事となった。
政治家の反応
政治団体「NHKから国民を守る党(N党)」の浜田聡参院議員は7日の記者会見で、「日本国内で日本人を殺害したテロリストを追悼する記念館ができるのは、感情的に受け入れられない」と批判した。一方で、開設が法律に違反するかどうかが重要なポイントだと指摘し、政府に違法性の有無を確認する質問主意書を提出したことを明らかにした。
韓国側の立場と記念館の目的
この記念館は尹奉吉の「業績」を称える目的で4月29日に開設される予定だ。金沢市内に3階建ての建物を購入。尹奉吉に関する資料を展示する施設として活用される。
尹奉吉は韓国では伊藤博文を暗殺した安重根(アン・ジュングン)に次ぐ独立運動の英雄とされており、その評価には日韓間で大きな認識の違いがある。
今後の展開
地元では記念館開設に反対する街宣活動が続いており、右翼団体を中心に抗議の声が高まっている。浜田議員は「抗議活動は法律に則って行うべきだ。違法行為を犯せば、相手の思うつぼだ」と呼びかけた。
