文部科学省は12日、7月28日に開かれた「令和8年度特別研究員-RPD研究交流会」に清水大臣政務官が出席したと発表した。交流会には秋篠宮皇嗣妃殿下も臨席した。
特別研究員-RPDは、日本学術振興会(JSPS)の特別研究員制度の一環で、出産や育児によって研究活動を中断した優秀な研究者が、研究現場へ円滑に復帰できるよう支援する制度だ。2006年度に創設され、RPDの「R」は「Restart(リスタート)」を意味する。
研究交流会は制度創設翌年の2007年度から毎年開催されている。RPD採用者らが、出産・育児と研究活動の両立で直面する課題や今後の研究展望について意見を交わすほか、異なる研究分野の研究者同士が情報交換する場となっている。
清水大臣政務官は来賓あいさつで、科学技術・イノベーションを支える中核的な基盤は研究者をはじめとする科学技術人材だと強調。研究者が自らの好奇心に基づく研究に取り組み、その成果が最大化され、社会的にも高く評価される研究環境を整えることが重要だとの考えを示した。
交流会では、過去にRPD制度を利用した研究者による経験談や、現在の採用者による研究発表も行われた。
制度利用経験者からは、研究生活で直面する困難を学びの機会として捉える姿勢や、環境が変化しても研究者としての意識を持ち続けることの重要性など、次世代の研究者に向けたメッセージが紹介された。
現役のRPD採用者からは、制度によって研究時間や研究の進め方に柔軟性が生まれたとの声や、研究者として重要な時期と子育ての時期が重なる中でも、制度の支援によって研究を継続できたとの経験が報告された。
日本学術振興会は、特別研究員制度を通じ、若手研究者が主体的に研究課題を選び研究に専念できる機会を提供している。文部科学省も今後、優秀で多様な若手研究者の育成・確保に向けた取り組みを進める方針だ。
